【ブログ】退団インタビュー : マイケル・アラダイス[LO]

退団インタビュー
マイケル・アラダイス[LO]

空中戦支えた「ライアンアウト博士」
過去3シーズン、チームの空中戦を支えた「ラインアウト博士」がチーを去る。
マイケル・アラダイス。NZチーフスからトヨタに加入、今季は7試合に出場した。2㍍、112㌔のサイズを強みに、オンザピッチだけでなく、相手のラインアウト分析にも力を発揮してきた。
「ネイサン・ホワイト(アシスタントコーチ)から“やってみないか”と誘われて始めました。分析にはプライドと情熱を費やしてきました。自分自身も成長できたと思います」
 もちろん、全てが首尾よくいったわけではない。第12節のBL東京戦では、ラインアウトを相手に支配され18-19で敗戦。最終節の静岡BR戦では、ラインアウトが勝利の基盤となった。
「ラインアウトにはいろいろなオプションがありますが、BL東京戦ではそれがうまくいかなかった。あの試合が、もっとシンプルに、明確にやりきるきっかけになりました。そこで学んだことを、最後の試合で実践できたと思います」
 地盤を築けたのが誇りだ。
「LO陣は学ぶ姿勢があって、たくさん質問をしてくれた。中でも秋山は成長したのではないでしょうか。自分が来た時より、チームもスタッフも、体制もよくなっている。トヨタでの時間を愛していたので、去るのはさみしいですが、チームにはこれから素晴らしい未来が待っていると思います」
 最も印象に残っている試合は、トップリーグ2021第7節(2021年4月21日)、花園で行われたクボタスピアーズ戦(現S東京ベイ)。ラストワンプレーで25-24と逆転勝ちした一戦だ。アラダイスも先発で出場していた。
「今シーズンの東京SG戦(第10節・27-20)は自宅でテレビ観戦していたのですが、胸が震えた試合でした」
 その前の第9節・横浜E戦で、危険なタックルで退場処分に。3試合出場停止となっただけに、翌週のチームメートの奮闘は忘れられないものとなった。
今後は新たなチームでプレーを続ける。この3年ですっかり日本での生活が気に入った
「日本、そしてトヨタを選んだのは、自分を成長させてくれるチームであり、NZから飛行機で行きやすいと思ったから。コロナ禍で自由に行き来が出来なくなったのは、予想外でした。でも今年はリラックスしてシーズンを過ごすことが出来ました」
 新しいチームの選択肢はNZ、フランス、日本。このまま日本でプレーを続けることが望みだ。
「日本の好きなところ? たくさんありすぎて、あげるのは難しい。日本の事を全く知らずに来て、最初はあまり友人もいなかった。家族も一緒に来たのですが、この国が安心安全なことに驚きました。それは来て初めて分かったことです。NZものどかな国ですが、子供たちだけで公園に行くことは絶対にありません」
 クラブハウスでそう語りながら、膝の上にのった愛娘をあやす。
新しいチームでも、ラインアウト博士として活躍が期待できそうだ。


(写真説明)
リーグワン2シーズンで14試合に出場。第15節のBR東京戦ではトライも決めた

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