ミライマッチ第3戦 対埼玉ワイルドナイツ戦。
初の11人制、「ぶっつけ本番」も気持ちは切らさず。
ミライマッチ第3戦は1月14日、熊谷ラグビー場Bグラウンドで埼玉ワイルドナイツと11人制で行われ、22-57で敗れた。
11人制はFW6人、HB2人、BK3人の構成。7人制よりFWが多い分、15人制の要素が強く、かなりの運動量が要求される。この日は10分×4本、ノンコンテストスクラムで行われた。
当初の出場メンバーは練習生2人を入れ、リザーブ3人の計14人。だが前夜、リーグワンのメンバーに入っていたSH茂野海人がインフルエンザの診断で、梁正秋主将がリザーブ入り。ホームチームの埼玉が21人を揃えたのに対し、トヨタは13人でのゲームとなった。
試合は埼玉が先制、すぐにトヨタもFLタウファ オリヴェのトライで追いつく。最初の10分ハーフは5-10と接戦だったが、次の10分ハーフで3トライを畳みかけられ、5-29に。後半、メンバーをがらりと入れ替えた埼玉にトライを重ねられ、17-57まで引き離された。だがロスタイムにSO丸山凛太朗が50㍍近く走り切ってトライし、最終スコアは22-57。人数の差が点差となって表れた。
この試合が復帰戦となったのがCTB山口修平だ。在籍4年目、昨年9月24日、プレシーズンマッチ初戦の九州電力キューデンヴォルテクス戦で膝を負傷。11月19日の日野レッドドルフィンズ戦で復帰するも、同じ個所を再受傷。2か月余りのリハビリを経て、グラウンドに戻ってきた。
試合ではシンビンもあったが、力強いボールキャリーを度々見せ、復調を印象付けた。
「ベン(へリングHC)から、“楽しむことにフォーカスして”と言われて、夢中でやりました。11人制でスペースがある分、自分の持ち味のランニングが出せた」と笑顔。
「プレシーズンに出遅れたので、これで自信を持ってやっていきます」
183㌢100㌔の体躯にフィジカルとスピード。日本人大型CTBとしての恵まれた才能は、今後の貴重な戦力になりそうだ。
ミライマッチの翌日にリーグワンの埼玉戦を控えていたため、出場メンバーは、この週は「仮想埼玉」として練習。11人制はぶっつけ本番だった。
ウォーターボーイとして、ライン際から試合を見守った梁正秋は、
「11人制はワンプレーでチャンスとピンチが入れ替わる。埼玉の選手はそこをわかってやっていた。でも、うちも気持ちを切らさずに出来たので、見てても言うことはなかったです」
梁に代わりキャプテンを務めることになったSO北村将大も「プレーが途切れないので疲れましたが、試そうとしていることはできました」
北村とSHとしてHB団を組んだのは同じポジションの丸山凜太朗。時にはポジションを入れ替わり、トライ後のコンバージョンキックも二人で分担、「いつもと違う楽しさがありました(笑)」と振り返った。
シーズンも中盤。負傷者やインフルの流行が、各チームに影を落とし始める時期だ。急な変更は今後も起こるだろう。だがその中でミライマッチを続けることが、文字通り未来に種を蒔くことになる。
初めてのアウェーで挑んだミライマッチ。限られた条件でどう戦うかを学んだ場となった。
①ケガからの復帰戦したCTB山口修平
②SHで出場、スピードを活かし2トライをスコアした丸山凜太朗
③元女子7人制日本代表・桑井亜乃レフリーが試合を捌いた
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