第18節プレビュー
最終戦はストロング・フィニッシュで。
ヴェルブリッツにとって今季のラストゲーム、5月10日に豊田スタジアムでクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ)と対戦するメンバー23名が発表された。
4月27日の東京SG戦でデビューを飾ったSH田村魁世が再び9番で先発。右PR須藤元樹も2試合ぶりに先発入り。CTB13番はシオサイア・フィフィタに代わり、バティリアイ・ツイドラキが先発。弟のヴィリアメ・ツイドラキと今季初の兄弟スタメンとなる。
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前節、ビジターゲームで三重Hを下し、入替戦を回避したヴェルブリッツ。「グランドファイナル(決勝戦)」のつもりで戦おうと背水の陣で臨んでの勝利だった。HO彦坂圭克は「先週の勝利で満足してモチベーションが落ちるのが心配だったけど、みんな“トヨタのラグビーを体現するんだ”と存在証明、出し切ろうという気持ちになってる」。背負っていた重荷から解放され、有終の美を飾ろうと活力が満ちてきた。
彦坂自身、姫野和樹キャプテンの欠場中ゲームキャプテンを務めることが多かった。これまで主将経験のなかった彦坂にとって、貴重な経験となった。
「チームがしんどい時、声掛け一つで良くなったり悪くなったりする。すごく成長できた」と振り返る。プレー面も充実。今季挙げた4勝のうち3勝でPOM。彦坂のトライが勝利を呼び込む起爆剤となっている。
「僕がPOMを取る時は、FWが前に出ている。FWが前に出られれば勝てるチャンスは増える。今年、まだ何かを成し遂げたということはないので、最後にトヨタらしいラグビーができれば」
2週間前の東京SG戦でデビュー、「次に来るチャンスに備えたい」と言っていた田村に、早くも2度目のチャンスがやってきた。
イアン・フォスターCo.HCは「彼の今季の成長には感銘を受けている」と高く評価する。
本人はデビュー戦を振り返り、「しっかり前半からテンポを出せた。課題はきつい状況でのFWのオーガナイズとキックの精度。そこはずっと次のチャンスのために練習してきた」と、2度目の先発に腕をぶす。
S東京ベイの先発SHは関西大学リーグ時代、天理大と同志社大で対戦した1学年上の藤原忍だ。
「ユースでも同じチームでした。スキルもあるし強気でくる。受けてしまったら相手の流れになる。強気にいきたいけど、相手よりまずは自分に焦点を向けたい」
チームとしての今週のテーマはストロング・フィニッシュだが、田村は「僕としてはグランドファイナルだと思って臨む」。前節に続く良い結果で終えたい。
イアン・フォスターCo.HCは「土曜の試合こそがチームの成長を示す良い機会」と捉える。
「上位はプレーオフ、下位は入替戦を意識して試合する中、我々にとって大事なのは先を考えすぎないこと。土曜の試合を来シーズンの始まりとして、無駄にすることなく全力で向き合う。このチームが今、どう成長できるか。今に集中し今週の試合に全力で臨むこと。それが私たちの最大の課題であり、達成したい目標です」
地元豊田スタジアムで、今季のメンバーで挑む最後の試合。試合後、VOLTsににこやかに手を振ってシーズンを締めくくりたい。
今季これまで9トライを挙げているHO彦坂圭克
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