第15節・BR東京戦プレビュー
姫野キャプテンが3か月ぶり復帰。
青木、フーパーと第3列組む
頼もしいリーダーが帰ってきた。トヨタヴェルブリッツは4月13日、市原市のゼットエーオリプリスタジアムで。ブラックラムズ東京BR(BR東京)と対戦するメンバー23人を発表。NO8姫野和樹キャプテンが3か月ぶりに復帰、青木恵斗、マイケル・フーパーと3列を組む。
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1月11日の第4節・BR東京戦の後半に負傷交代したキャプテンが、3か月ぶりに同じBR東京戦で戻ってくる。
「姫野がチームに戻ってきて、皆の足取りが軽くなっているのは間違いないですね。彼は貴重な存在で、チームは復帰を待望していました」
会見に出席したスティーブ・ハンセンHC/D.O.Rも、雰囲気の変化を歓迎する。ただし「復帰初戦では、何もかもやろうとせずに、“これとこれだけは完璧にやる”という姿勢が大事。彼ともそこは話しています」と、負荷をかけすぎないことも忘れない。
試合から遠ざかっていた3か月、チームにも姫野本人にとっても、我慢の時間が続いた。本人も「自分のリーダーシップはグラウンドに出てこそ。それが出来なくて、結果もついてこない中で、すごくもどかしかった」と振り返る。だが苦しんだ分、実りもあった。リーダー陣と若手の成長だ。「青木や小村、三木、奥井らが活躍することでチームの競争力が上がる。ただ彼らには自分のプレーをしてほしい。そのぶんフーパーやアーロン、彦坂、三浦らのリーダーズがリーダーシップを育むチャンスになった。結果は出てはいないけど、ステップアップできたと考えている」
姫野本人にも成長があった。はじめはコーチボックスで首脳陣と一緒に試合を見守り、走れるようになってからはウォーターボーイを務めた。
「チームを俯瞰して見ることがなかったので、すごくいい機会になった。(上がったのは)メンタル的なものとラグビーの理解度。スティーブ、フォジー(フォスター)と一緒に試合を見て、“こういうタイミングでこういうことが欲しいんだ”と、キャプテンとして判断力を磨くいい機会にもなった」
BR東京戦では、FLマイケル・フーパーと初めて一緒に出場する。「子供の頃からの憧れだし、めっちゃ嬉しい」と相好を崩す。
前回フーパーがヴェルブリッツでプレーした2021年度、姫野はハイランダーズに所属していたため、入れ違いとなった。
「決断自体はよかったけど、心残りはフーパーとプレーできなかったこと。彼の運動量やタックルの質はすごい。すべてを吸収して一プレーヤーとして伸びていければ嬉しい」
リーダーとしても選手としても、まだまだ成長し続ける。
会見にはチームトップの10トライをスコアしているWTBジョセフ・マヌも出席。前節の埼玉WK戦でもSO小村真也のキックパスをキャッチしてトライに繋げた。「彼の強みの一つは、目の前の状況を見て判断すること。そしてキックです」。
小村はキックが強みなら、マヌの強みは「ハイボール処理や空中での競り合いです」。それらは、以前マヌが所属していたリーグラグビーの重要なスキルでもあった。「練習も重ねましたが、空中で飛んでコンテストキックを競り合うのがもともと好きです」。一連のトライは2人の強みがマッチして生み出されていた。
第9節までCTBで出場、第10節の浦安DR戦からWTBに入り、翌11節からSOに入った小村(交代出場)とのコンビが生まれた。「フォジーやスタッフからたくさん学んでいますが、まだベストポジションがどこなのかはわかりません」とマヌ。
13日のBR東京戦、見どころはいつにも増してたくさんある。
前節・埼玉WK戦の前半30分にトライを奪ったWTBジョセフ・マヌ
姫野和樹キャプテンは1月11日以来の復帰
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