第14節マッチレポート 「結果は受け入れ、よりハードワークを重ねる」(ハンセン氏)

第14節マッチレポート

「結果は受け入れ、よりハードワークを重ねる」(ハンセン氏)

 NTTジャパンラグビー リーグワン第14節は4月5日、熊谷ラグビー場で行われ、トヨタヴェルブリッツは埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉WK)と対戦。17-55で敗れた。

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 リーグ戦2位につける埼玉WKとの一戦。ヴェルブリッツSH茂野海人、埼玉WKのHO坂手淳史キャプテンと、日本代表を支えた2人が100キャップという節目の試合ともなった。

両チームとも序盤からスピーディーに仕掛け合った熱戦は終盤、思わぬ形で一変した。

 埼玉WKが先行し、ヴェルブリッツが追う展開。前半を12-24で折りし、後半6分にHO彦坂圭克ゲームキャプテン(GC)がラインアウトモールからのトライで17-24と7点差にし、追撃態勢に入ったところだった。 

 後半20分、第5節以来の復帰で交代出場したFL三木晧正がラックで相手と接触。TMOの結果、危険なプレーと判定されイエローカードで10分間の退場。検証の結果、レッドカードにアップグレードされ退場処分、ヴェルブリッツは残り時間を14人で戦うこととなった。一人少なくなった直後の21分にトライを奪われると、15分で4トライを献上。最終スコアは17-55と広がった。

「スコアはワンサイドゲームだが、内容はそうだったとは思わない。どちらに転んでもおかしくない試合だった」と会見でスティーブ・ハンセンHC/D.O.R。TMOが行われたのは流れが拮抗していた時間帯。影響は少なくなかった。

 チームは前半36分にもFLマイケル・フーパーが、チームとしての反則の繰り返しで一時退場に。「1回目のときは“一人ひとりが消極的になるのでなく、エナジーを持ってカバーしよう”というのができていた。それをラスト20分でもやれればよかった」と彦坂GC。

「結果はチームとして受け入れ、よりハードワークを重ねる」とハンセン氏。ペナルティはヴェルブリッツの14に対し、相手は5。まだまだやるべきことはある。

 2試合ぶりに復帰したNO8奥井章仁は「あとちょっとのところで隙をつかれ、最後にポンポンととられたのは反省。今、どこのチームとも拮抗してるが、勝ちきるにはああいうところで我慢強くやるのが大切」。

 奥井がリーグワンで初先発したのは第5節。北九州のミクスタで埼玉WKと対戦した試合だった。その時のスコアは22-38。今回、点差は開いたが、前回よりヴェルブリッツらしさを出せた手応えもあった。たとえば後半12分、自陣ゴールを背にしたピンチからFLフーパーのターンオーバーを起点に攻撃に転じた場面。堅守でならす相手にトライはならなかったが、3分近く粘り強くアタックを継続。目指すスタイルは構築されつつある。

「個人としてもチームとしても少しずつだけど、もがきながら積み重ねていることは間違ってない。後は、どれだけプレーで表現できるか」。

現在は3勝1分け10敗、10位に位置する。

「結果として目に見えるものがないので、なかなか難しい。諦めると、すぐに崩れる。崩れないよう保つのも大変だけど、そこをなんとかもがいて前に進もうという気持ちはチーム全体にある」(奥井)

 リーグワン18試合の長い航海。光が見えたと思ったらまた遠ざかる波風に揺られながらも、航路ははっきりと示されている。

「毎週末、いい準備をしようと話しているが、いい積み立てができるようになった。準備に対する質が上がった」と彦坂GC。

埼玉WKとの対戦は今季は終了。今後もさらにハードワークを続け、次回は悔いなく80分間戦い切りたい。       (森本優子)

2試合連続先発のSH茂野海人。速いテンポでチームのリズムを作り出す役割を担う

第11節以来の先発となったNO8奥井章仁。軽やかな動きを見せた

3試合連続トライを挙げたWTBジョセフ・マヌ。現在10トライでランキング3位

第9節以来の復帰となったLO秋山大地は後半12分から出場

ともに100試合出場となったSH茂野海人と埼玉WKのHO坂手淳史キャプテン

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