トヨタヴェルブリッツは4月5日にNTTジャパンラグビー リーグワン第14節で熊谷ラグビー場で埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉WK)と対戦するメンバー23名を発表した。
今回は復帰組が目立つ。リザーブFLの三木晧正は2月1日第6節・横浜E戦以来の復帰、NO8奥井章仁、LO秋山大地は第12節のBL東京戦以来と、徐々に戦力が戻り始めた。そしてSH茂野海人は2013年度にNECグリーンロケッツ(現GR東葛)でデビューして以来、100試合出場の節目を迎える。
前節から中6日の埼玉WK戦を控えた練習。ファンクラブ会員が見守る中、通常の2日前練習より強度を上げて行われた。
会見に出席したイアン・フォスター共同コーチは「今週はショートウイーク。週の前半はフィジカルな練習を抑えたので、今日が重要でした。選手たちは全力で取り組んでくれました」と評価した。
前節、横浜Eを下してチームは自信を得た。スタッツではゲインメーターがヴェルブリッツ309、相手が515。防御突破は24と35。数字では下回っての勝利に、フォスター氏は「スタッツだけでは試合に勝てないことがわかります」ときっぱり。「大事なのはボールを持っている間に何をするか。横浜E戦ではランとキックの判断が光った。何よりディフェンスを信じて戦えたことが良かった」と振り返った。
故郷・大分で先発したPR木津悠輔は2試合続けて先発を勝ち取った。開幕戦で先発後、コーチから「もともとアスリート的な動きができるのに、最近はそれが見られない」と指摘を受けた。以後、メンバーリストからも名前は消えた。
「その時は、それが精いっぱいと思ったんですけど、フォーカスし直すと、まだまだ出来る部分がどんどん出てきた。それからは練習でもミライマッチでもハードワークするようにしました。リーグワンの試合こそ出られなかったけど、いい学びの時間でした」
それが認められたのが故郷での横浜E戦。続けて先発をつかんだことに意義がある。次節に向けてのカギを「アタックもディフェンスもコネクトを切らさず、常に15人、23人が繋がって試合をし続けること」とした。
次の試合が100試合となる茂野は「気づけば100キャップだったということ」と淡々。初めて出場した試合は2013年11月30日に秩父宮で行われたトップリーグセカンドステージでのキヤノンイーグルス(現横浜E)戦での交代出場。2017年にトヨタ自動車ヴェルブリッツ(当時)に移籍。前所属チームからリリースレターが出ず、1年間公式戦に出られなかった(現在は撤廃)。ヴェルブリッツで公式戦に出場したのは2018シーズンからだ。
「出られなかったのは残念でしたが、その中で自分がどういう影響をチームに与えられるか学べた1年でした。当時のジェイクさん(=ホワイトHC)も凄くよく見てくれて、僕としてはあの1年があったから次に繋がった」。最初に出たのは2018年9月1日、豊田スタジアムで行われたサントリーサンゴリアス(現東京SG)戦。姫野和樹主将が加入1年目でキャプテンに任命された最初の試合、終了直前に逆転負けを喫した。「姫野が泣いた試合でしたね(笑)」。以後、コツコツと出場を重ねる中、時代もトップリーグからリーグワンへと変化した。
「環境もよくなったし、世界的に有名な選手が入ってくるようになった。若手がリーグワンに入ってもすぐ出られるようになったし、日本のラグビーレベルが上がってきてると感じます」
次の試合のポイントは「自分たちの仕事をやり切ること。勝つことばかり意識しすぎず、プロセスを大事にする」と、ベテランらしい言葉が返ってきた。
この日の会見の最後に登場したのはフォスター氏だったが、質疑応答が終わった後、自らこう切り出した。
「今度の試合は茂野の100キャップです。彼にとっても家族にとっても、そして我々にとっても特別な試合。彼はこのクラブにとって重要な存在であり、常に努力を惜しまない選手です。100キャップを迎える試合に関われたことは光栄ですし、彼の功績を讃えたいと思います」
オールブラックスHC時代、選手から深い人望を集めていたという話を、改めて裏付ける一言だった。
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