第9節・神戸S戦プレビュー マイケル・フーパーが7番で先発。

2月22日、花園ラグビー場で行われるNTTジャパンラグビー リーグワン第9節・コベルコ神戸スティーラーズ戦のメンバーが発表された。4季ぶりに復帰したFLマイケル・フーパーが7番で先発。8番には奥井章仁が入る。前節先発したSH梁正秋が続けて9番を背負い、ルーキーPR/HOの川﨑太雅が初のリザーブ入り。デビューを飾りそうだ。

 ●

 愛称フープスこと、ワラビーズ代表キャップ125のレジェンドが再び緑のジャージーに袖を通す。ヴェルブリッツでのプレーは2021年度、トップリーグ以来となる。

「すごく楽しみです。ラグビーから遠ざかっていたので、タックルやボールキャリーの精度を意識して、チームの中での自分の役割をしっかり果たせるようにしたいです」

 昨年はパリ五輪出場を目指してセブンズに特化。代表入りを逃した後はオフをとった後、ジムに通ったり、テレビ局の仕事でワラビーズのツアーに帯同するなど、実戦とは離れた日々。年末から地元のマンリークラブで週に1回コーチを始めたところ、年明けにヴェルブリッツからオファーが届いた。

「バックローにケガ人が出たから、ということでした。すぐにコーチから選手に戻って、数週間トレーニングを積んできました」

 2月上旬に来日、14日には静岡BRとのミライマッチで40分出場した。

「復帰が決まってから、まずセブンズで減った体重を戻しました。プレーとしては、セブンズでロングパスを多用したので、パスのスキルは向上したと思います」

 前に所属していた時は、世界中がコロナ禍に見舞われていた時期でもあった。

「当時は、この建物(会見の行われたチームルーム)もなかったし、ソーシャルディスタンスで握手もできなかった。今回は普通の姿に戻っていて、それも楽しいです」

今回は家族と2人の子供も来日。父として「日本で雪を見せたい」という。

 4季前のラストマッチは2021年度・日本選手権準決勝。パナソニックワイルドナイツ(当時)に21-48で敗れた。コロナ禍の無観客試合、場所は同じ花園ラグビー場だった。

「相手の10番は松田力也。今は我々のチームの司令塔です(笑)」

ワラビーズ時代、何度も苦境からチームを立て直した功労者でもある。フーパーの日本でのプレータイムが、再び花園から始まる。

 もう一人、花園での試合を楽しみしているのが、会見に出席したPR百地龍之介。今季はリザーブでの出場が多かったが、前節の静岡BR戦では先発。「ボールキャリー、スクラム、いつ交代してもいいようなエンジンのかけ方でいった。気持ちのところが大きかった」と手応えを得た。

 神戸S戦はリザーブからの出場だが「いつ出るかドキドキもしてるんですけど、ベンチのメンバーで“ここはこうしよう”と喋りながら、頭をクリアにして冷静な判断が出来るように心がけてます」。これまでの反省から、チームとしてのフォーカスは「together」。個々の判断にならず周りとの繋がりを意識して臨む。

地元大阪出身の百地だが花園でプレーするのは、東海大仰星3年時、2017年度の第97回全国大会決勝で大阪桐蔭を27-20で下して優勝して以来だという。

「あの時は、まだW杯の前でスクリーン側のスタンドが改修中でした。めちゃくちゃ楽しみです」

 相手リザーブに入っている前田翔は、中高時代の同級生。決勝戦では百地は1番、前田は3番で出場した。2人のマッチアップにも注目だ。

 会見にはイアン・フォスターCo.HCも出席。「ヘッドコーチ(デイブ・レニー)にも、背が高くてスキニーなLO(ブロディ・レタリック)にも、敬意を抱いています」。相手のレタリック主将はフォスター氏がオールブラックスHC時代の主軸選手だった。

「相手も望むような結果が得られておらず、互いに良いプレーを見せたい状況です。土曜はテンポよく、スピードのあるプレーをしたいチーム同士の戦いで、どちらがそれをより良い形で実行できるかが勝敗の鍵となります」

 同日、10時15分から花園第2グラウンドでミライマッチも有観客で行われる。

VERBLITZ BLOG

試合に向けての意気込みだけでなく、身近なプライベートのことなど、選手目線の記事を掲載します。ヴェルブリッツのディープな情報チェック。

0コメント

  • 1000 / 1000