第6節・横浜E戦プレビュー ルーキー奥井、三木が揃って先発。

第6節・横浜E戦プレビュー

ルーキー奥井、三木が揃って先発。

1週の休みを経て、2月1日から再開されるNTTジャパンラグビー リーグワン。今節から3月30日までの8試合は、カンファレンスAとの交流戦となる。昨季までは1回だった対戦だが、今季は横浜キヤノンイーグルス(横浜E)、三菱重工相模原ダイナボアーズとは2度対戦する。

再開初戦の相手は、その横浜E。今季初の豊田スタジアムでのホストゲームとなる。NO8姫野和樹キャプテンは負傷で、SHアーロン・スミスは練習中の脳しんとうで欠場。SH茂野海人が9番を着け、梁正秋が今季初のリザーブに。前節NO8でデビューを飾った奥井章仁は同期のFL三木晧正と揃って初のスタメン。これまでCTBで出場してきたシオサイア・フィフィタはWTBに回る。新加入の南ア出身LOアドレ・スミスが20番に入り、FLウィリアム・トゥポウが23番。リザーブはFW6人、BK2人で編成されるボム・スコッドとなる。

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試合前会見にはスティーブ・ハンセンHC、CTBジョセフ・マヌ、PR淺岡俊亮、FL奥井章仁が出席した。

1週間の休みを経て再開された練習、主眼に置いたのは精度。「タックルでは受け身にならず、ドミネートすること、キャッチパスの精度、スペースを見てのリアクション」(ハンセンHC)。

横浜Eは現在3勝2敗で5位。「非常によくコーチングされたチーム。フィールド全体を10番(田村優)が指揮を執っている。今回の対戦は大きなチャレンジ」(同)と警戒する。

開幕節からフィニッシャー(リザーブ)として後半投入されるPR淺岡俊亮は、勝利のカギを「タックル」とした。

「相手のキープレーヤーに対してしっかりタックルして流れをつかむ。もう一つあげるとすれば、セットピースの安定。そこはしっかりできたら」

 どちらも淺岡自身の強みでもある。後半の出場で心掛けていることは「どれだけインパクトを残してチームに勢いを与えられるか」。決して多くない時間の中で強みを出せている自信はある。「もう少し出場時間があれば」と素直な思いも口にしたが、豊スタで、タックルとスクラムの安定でさらにアピールしたい。

 豪州のリーグラグビーからユニオンにチェンジしたCTBジョセフ・マヌは初のメディア対応。リーグラグビーの人気選手だったが、「ユニオンでプレーするのは子供のころからの憧れ。いくつか候補があった中で、ベストのコーチの下でスタートしたかった」と、ハンセンHCのいるヴェルブリッツを自ら選んだ。少年時代にユニオンをプレーしていたが、「リーグとユニオンは全く別のスポーツ」と言う。特にとまどったのがラック。「入り方も違うし、今もまだ慣れている最中。リーグにはラインアウトもないので、そこからのディフェンスも新たな経験。FWでなくてよかった(笑)」

 とはいえリーグ発祥のプレーとされるオフロードは、他の追随を許さないスキルを見せる。小学校、中学校時代に一緒にプレーしたニコラス・マッカランとCTBコンビを組むのも「サプライズ」。2人のコンビネーションも試合を経るごとに息が合ってきた。

 前節でデビューを飾った奥井章仁。「3回ジャッカルしたけど、2回ペナルティをとられた。そこはもっとクリアにしていかないと」。手応えと課題の両方を得た。1年前のチーム合流以来、開幕節出場を目指してきたが、残念ながらメンバー外。同期の三木がその座をつかんだ。大阪桐蔭、帝京大と常にレギュラーだった奥井にとって、初めて味わう試練。「悔しさと、(三木の先発に)嬉しい気持ちもあって、それを情けないと思う自分もいて」。自分の中の様々な感情と向き合った。

「選ばれなかったのは原因がある。何かをやろうとしすぎていた。そこでもう1回自分を見つめ直したら、ちょっとずつ調子が上がってきた」

 前節はそれまで出られなかった4試合分の思いをぶつけたゲームでもあった。次節は、その三木が7番。2人そろって先発する。

「誰が出ても変わらないですけど、プレシーズンからずっとタックル、ジャッカルを練習してきた仲なんで。三木の良さも分かってるし、すごくやりやすい」

 奥井の考える勝利へのキーは「ディフェンス。僕はそれで使ってもらってるので。愚直に80分間いき続けたい」

 対峙する7番は、昨季まで所属していた先輩の古川聖人。重なった時期は短かったが、教えを受けた2人にとって、早くも最高の舞台がやってきた。

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 1月20日、元豪州代表FLマイケル・フーパーの加入が発表されたが、これは南ア代表FLピーターステフ・デュトイが先週両肩を手術、復帰まで4~6か月かかる見込みとなり、メディカルジョーカーとしての措置。「この時期、主要選手はほぼ契約済みだが、彼は以前も所属していたし、日本のラグビーにも慣れている。我々はとても幸運だった」とハンセンHC。戦力として、三木や奥井ら若手選手のメンターとしての役割の両方を期待しているという。

 

現在首位の埼玉WKと対戦。「自分の立ち位置が分かった」とNO8奥井


「セットピースとスピードで相手を倒したい」とPR淺岡俊亮


豪州リーグラグビーのスターだったCTBジョセフ・マヌ

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