12月21日に秩父宮ラグビー場でクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ)と対戦する新生ヴェルブリッツ。20日に出場メンバー23名が発表された。日本代表の遠征から戻った姫野和樹キャプテンがNO8に入り、今季埼玉WKから移籍した松田力也が10番に。ルーキーFL三木晧正が7番で先発する。
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開幕戦を2日後に控え、スポーツセンターの陸上競技場で練習を行ったヴェルブリッツ。緑のジャージでデビューを飾るSO松田力也は全体練習終了後も30分近くグラウンドに残り、ティアーン・ファルコン、北村将大らキッカー組とプレースキックの練習に余念がなかった。「万全の状態で迎えられます。ワクワクしてます」。
7月にチームに合流。スタート当初から見ると、チーム全体のゲームコントロール力や練習での細かなクオリティが上がったと振り返る。そのこだわりが、前所属チームの埼玉WKを常勝チームにしてきた。
フィジカルなFWが強みのヴェルブリッツだが、初戦でぶつかるS東京ベイも南アフリカ代表HOマルコム・マークス、日本代表FLファウルア・マキシ主将らを擁し、ハードヒットが売り。過去に何度も対戦経験がある松田は相手の強みを「セットプレー、キックゲーム、速いディフェンス」と分析する。
「ヴェルブリッツのFWもプレシーズンを通じて安定していたので、後はどのエリアでプレーするか」
それには松田のゲームコントロールがカギを握る。帝京大の同期である姫野和樹キャプテンに請われ、加入を決意しただけに「ヒメにはヴェルブリッツのフィジカルを象徴するプレーをしてほしい。僕は自信を持って迷わないプレー選択をしたい」と期待を込める。
帝京大時代から慣れ親しんだグラウンドでヴェルブリッツデビューを飾る松田に対し、「秩父宮は初めて」と言うのが、ルーキーで開幕先発を射止めたFL三木晧正だ。
「(東京での試合は)国立競技場しかないので」
近年、大学選手権上位に位置する京産大の昨季キャプテンならではだ。今年の2月に大学選手権を終えてチームに合流したが、同期からアーリーエントリーは出なかった。FWの層の厚さゆえだが、その競争を勝ち抜いてつかんだ7番だけに、価値がある。
「(メンバー発表時には)ビックリしましたが、チームに入った時からの目標でしたし、プレシーズンマッチも自分なりの手ごたえはあった」
学生時代よりラグビーに集中できる時間が増え、身体も絞られた。ブロンコは6秒縮んで、4分30秒の大台に。走りに走った大学時代よりさらにフィットしたのは頼もしい。
「僕の役割は明確。タックルとジャッカル。そこに不安はない。秩父宮は初めてですけど、本番に強いところを見せたい」
30歳と選手として脂の乗り切った松田と、22歳のルーキー三木。奇しくも京都出身の二人が初陣で初キャップを飾る。新生ヴェルブリッツの門出も白星から始めたい。
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