なのはな薬局ジャパンセブンズ2024 TID Bチームで優勝
中野剛通[FB]
自分の強みを出せた。
ヴェルブリッツに新たなセブンズの星の誕生だ。FB中野剛通が7月15日に秩父宮ラグビー場で開催された「なのはな薬局ジャパンセブンズ2024」で男子セブンズTID Bチームの一員として出場。見事優勝を勝ち取った。
6年ぶりの開催となったジャパンセブンズ。中野にとっては日体大4年時に参加した「東日本大学セブンズ」以来の7人制の試合となった。
まず7月3日にTIDチームとして集合。北海道定山渓で合宿し、6、7日に同地で開催された「ピリカモシリセブンズ」で優勝。その後、東京に移動し新たな選手を加えて府中で合宿。ジャパンセブンズにはA、Bの2チームでエントリーした。
セブンズの打診を受けたのは6月のこと。
「もともとセブンズに興味があったし、プレーすることで僕の課題を克服できると思って」快諾。
すでに新シーズンに向けたトレーニングを始めており、身体づくりは問題なし。セブンズ仕様にするために体重を減らし、長距離のランニングを増やして合宿に臨んだ。
Bチームは10人中、大学生が5名と若い構成。26歳の中野が最年長だった。
「個人として気を遣ってほしくなかったので、小さいコミュニケーションを大事にして、できるだけ多くの選手と話すようにしてました」
迎えた大会初戦。チームはサムライセブンと対戦、0-14とリードされて前半を終了した。中野は後半からの出場だった。
後半のキックオフ、中野がボールを確保。チームは主導権を握った。2分に1トライを返し14-7。3分には中野自身もトライを決めて14-12と差を詰めると、5分のトライで逆転、19-14で逃げ切った。
セブンズ勝利のカギは、一にも二にもキックオフのボール確保にある。
「僕のやるべきことは明確で、キックオフをマイボールにすること。そこで自分の強みを出せた。マイボールになれば、絶対にこちらの流れになると思っていたので、自信を持ってできました」
試合経験のあるチームメートから、「セブンズは初戦が肝心」と聞いていた。実際、序盤には硬さもあったが、「その後、試合ごとにチームがまとまっていきました」
準決勝では天理大を45-12、決勝では今大会の台風の目だった大阪府警察を40-0で下し、見事頂点に。初戦の逆転勝ちが優勝までの流れを作った。
15人制での課題を克服したいという思いからの参戦。
「セブンズと15人制の違いはありますが、1対1のアタックやディフェンスで成長できると感じました」
実際にプレーしてみて、課題も手応えも感じた。
「空中戦では強みを出せたけど、フィットネスやセブンズの動き、一つ一つのランだったりは、もっと上げていけるかなと」
OBには小澤大さん、彦坂匡克さんらセブンズで実績を挙げた大先輩がいる。いま開催されているパリ五輪にも谷中樹平が選ばれるなど、チームには長年、セブンズに代表を送り出してきた歴史がある。
「これからも呼んでもらえるなら参加して、2人のレジェンドに追いつけるよう頑張りたい」と中野。12月に開幕するリーグワンに向けても、貴重な経験となった。
「リーグワンでは自分に出来ることを精いっぱいやり続けて、その先にいい結果が待っていれば。後悔のないようやりたい」
ちなみに表彰式では賞金150万円や北海道米1トンなど獲得商品のパネルが多数掲げられたが、「賞金や賞品については何も言われず、解散になりました」とのこと。
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