【コラム】名鉄が特別列車を運行 「ヴェルブリッツ号」、名古屋を走る。

5月6日、トヨタスポーツセンターで、トヨタヴェルブリッツのファン感謝デーが開催された。参加したのは、ファンクラブレギュラー会員の中から抽選に当選した1,700名。

 今年は選手とのふれあいタイムに十分な時間がとられた。ラグビー場では、各選手のもとに長蛇の列ができ、サインや写真撮影でファンと交流を行った。ピーター・ステフデュトイ、アーロン・スミス、ボーデン・バレット、姫野和樹キャプテンとの撮影希望者は抽選でそれぞれ200名が選ばれた。ラグビーグラウンドの近くにある人工芝グラウンドには長蛇の列ができたが、どの選手も笑顔でファンと写真に収まった。バレットと一緒に写真を撮った後、感動して泣きだす女性ファンの姿も。ふだん選手たちが使っているトレーニングルームや食堂も開放され、多くのファンが見学した。

 その後は、選手とファンが参加しての運動会。豊臣チーム、徳川チーム、信長チーム、五衛門チームと愛知ならではのチーム名で、大縄跳びと綱引きに挑戦。

 締めは前日の夜に発表された退団選手が挨拶。最後は姫野和樹キャプテンが「我々としては得たい結果を得られませんでした。すごく辛いときもしんどいもありましたが、VOLTsの皆さんの声援が選手の背中を押してくれました。だからこそ、力強くフィニッシュできました。満員のホームのスタンドを目にしながらプレーするのは本当に嬉しい。僕たちの夢はリーグ制覇。これからも、皆さんも共に頑張っていきましょう」と挨拶。終了後は、選手たちが両端に並んで、参加者を見送った。

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 ファン感謝デーに先立ち、名鉄金山駅から豊田市駅まで直行の特別列車「ヴェルブリッツ号」が運行された。

これは今季から名古屋鉄道株式会社がトヨタヴェルブリッツのゴールドパートナーの契約を結んだことで実現したもの。同社では過去に特別列車の運行はあるが、スポーツでの実施は初めて。費用は車内での軽食、飲み物、記念品つきで5,000円。定員100人はオンラインでの募集開始後、1分で完売した。

6日朝、金山駅改札前には乗車券を入手できた強運のファンが集合。名鉄の安藤隆司代表取締役会長も一緒に電車に乗り込んだ。

 安藤会長は高校時代のラグビー経験者。現在も熱心なラグビーファンで高校、大学、リーグワン、ワールドカップまで幅広く観戦している。ゴールドパートナー契約経緯を「チームから“地域との結びつきを深めたい”との申し出がありましたので、喜んで協力しましょうと」と語った。

 今回の運行も名鉄側から話しを持ち掛けて、チームから是非にということで実現した。一番の問題は運行日。通常の運行ダイヤにない列車を組み込む作業が必要で、平日は難しい。今回、ファン感謝デーが休日に実施され、前もって準備する時間もとれたことから運行が実現した。

 埼玉県から訪れた女性ファンは「最初はネットが全然繋がらなくて、諦めましたが、最後にもう一度だけと思ったら繋がりました。選手と一緒に写真を撮る機会はないので、夢のようです」。前日、秩父宮でBR東京戦を観戦した後に名古屋入りした。

 チームから「乗車」したのはトム・ロビンソン、ピーター・ステフデュトイ、アーロン・スミス、ボーデン・バレット、髙橋汰地、山口修平の6人。選手のコンディションの関係もあり、参加選手は直前まで未定だったが、全選手快くOK。車内に乗り込んで駅員の帽子と制服を貸与され、ご機嫌。互いに写真を撮りあい、車内アナウンスにも挑戦するなど、初めての体験を選手自身が楽しんだ。

 金山を発車後、車内で乗客に軽食と飲み物が配られ、1両に2人ずつ分かれた選手の音頭で「乾杯」。車内のアサヒビールの吊り広告には姫野キャプテンも登場した。道中では写真撮影のほか抽選会も行われ、当選者には選手の直筆サイン入りの系統板(以前、行き先を知らせるため電車の先頭に掛けられていた表示板)が贈られた。

 乗車時間は途中停車時刻も含め、ほぼ1時間半。豊田市駅に到着後は、改札口で選手たちがお見送り。参加者はバスでスポーツセンターに向かい、ファン感謝デーに参加した。

 安藤会長は「この企画は是非来年も続けたいですね」。これから、年に一度の「ドリームトレイン」が定着しそうだ。

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