【コラム】SH福田健太が復帰。 「フィニッシャーで試合を締める」

第5節
SH福田健太が復帰。
「フィニッシャーで試合を締める」


 コンディション不良で開幕直前に離脱していた9番が戻ってきた。1月12日に発表された、14日の花園近鉄ライナーズ戦のメンバーに、福田健太が今季初めて名を連ねた。実戦は昨年12月2日に行われたS愛知戦以来となる。
「コンディションは間に合わせられなかったけど、そのぶん自分自身、しっかりやることをやれた」
 昨シーズンは先発10、リザーブ6の全16試合に出場。チームの試合を外から見ることは久しぶりだった。そこで9番を着けていたのはアーロン・スミス。試合に向けた準備で、より多くの事を吸収できた。
「どうチームをコントロールするか、
リーダーミーティングに出るだけでも勉強になる」
 9番は他との関わりが多いポジションだ。ラインアウトジャンパーとはボールのデリバリー、フッカーとはスクラムの際のボールインの位置、10番とは状況に応じたプレー選択…。アーロン・スミスは試合前の1週間、細部の準備を欠かさなかった。
「縦のラインで起こりうるシチュエーションをしっかり把握する。スモールなミーティングが大事。9番としての役割をオフザフィールドで感じられた」
 だからといって後塵を拝するつもりはない。
「傍から見たら出番が減るという声もあるけど、ネガティブにはとらえていない。“どうぞ試合に出てください”という状況では、アーロンも成長できない。僕もプレッシャーをかけたい」
 福田が日曜日に背負うのは21番。現代ラグビーでは、SHも先発と交代出場では役割が大きく異なる。それは、前節の埼玉WK戦で出た課題とも重なる。
「(埼玉戦は)チームとして、ゲームを締めないといけないところで締められなかった。フィニッシャーとしてゲームをどう締めるか。そこをしっかりコントロールしたい」
 これからW杯を経験した2人のSHをどう起用していくか。福田の復帰で、戦い方の選択肢が増えそうだ。

 試合前会見には古巣と対戦するCTBシオサイア・フィフィタも出席した。姫野和樹キャプテン、福田と出場すれば、W杯に出場した日本代表3人が揃う。
 フィフィタは開幕から13番で先発、フル出場を続けている。ボールキャリー、フィジカルに秀で、攻撃の起点として不可欠な存在となっている。これまで日本代表ではWTB。昨年はケガもあり出場機会は限られていたが、本人は「選べるならCTB」と断言する。
「CTBのほうが好き。これからはしっかり自分のカラーを出して、ジャパンの12番13番を僕のものにしていきたい」
 ミッドフィールドに位置するほうが、強みのフィジカルを活かせるからだ。
「アタック、ディフェンスの両方でフィジカルで負けないようにして、その上でスキルを使って周りを活かせたら」
 細かなスキルは天理大仕込み。こちらも大きな武器だ。大学時代から慣れ親しんだ花園ラグビー場で、存分にアピールしたい。



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