秋山大地[LO]
「残り3戦、今まで以上に負けたくない」
バイウイークも明け、いよいよリーグ戦残り3試合の幕が開く。どのチームもラストスパートをかけるが、FWで頼もしい存在となっているのがLOの秋山大地だ。FWでこれまでただひとり、これまで13試合先発。8日の三菱重工相模原ダイナボアーズ戦(相模原DB)にも、先発として名を連ねている。プレータイムもFWで一番。この春で加入5年目、押しも押されもせぬ柱になった感があるが、本人は「毎週ドキドキです。その週ごとに誰でいくか分からないので、自分の満足するパフォーマンスが出来なかったときは、“どうかな今週”と思います」と、足元を冷静に見つめる。
昨季はニュージーランド代表パトリック・トゥイプロトゥ、そして今季はイングランド代表ジョー・ローンチブリーと、世界の名だたるLOとツインタワーを組んだ。なかなかできる経験ではない。
「ローンチブリーは泥臭く身体を張る、“LOらしさ”が満載です」
第12節のBL東京戦で初先発したローンチブリーは、イングランド代表キャップ70、2度のワールドカップを経験したベテランだ。
「スクラムもフロントローが重要視されますが、バックローがエンジンで、要はエンジンとエンジンの押し合い。ローンチブリーからは、そこで絶対負けないようにしているのを感じます。言葉で表すタイプではないけど、学ぶべき点は多い」
黙々と押して走ってタックルする、いわゆる伝統的なLO。秋山も同じ系統に入る。
今季、チームはシーズン中盤まで勝ち星に恵まれなかったが、秋山自身、トヨタのFWとしてあるべき姿は迷っていなかった。
「結果が出ないときは、うまくやろうとしすぎたところもあったんですが、途中からルルーさんがSOになって、FWで当てて当てて、空いたスペースにキックするかBKを走り込ませるようになった。それでも勝てない時期は続いたんですけど、手ごたえというか、フィジカルを前面に出して試合をすることが自分たちのスタイルだ、と感じていました」
もがきながらもスタイルを見失わなかったことで、結果的にトンネルを抜けた。長い時間をかけて培われたトヨタのDNAは、秋山の中にもしっかりと宿っていた。
バイウイーク明け初戦で対戦する相模原DBは、第2節で25-27と煮え湯を飲まされた相手だ。
「三菱さんは、ブレイクダウンでプレッシャーをかけてくるし、ラインアウトモールも強い。前回、散々やられているので、自分たちのフィジカリティに賭けても負けられない。いつでも勝ちたい気持ちは同じですが、残り3戦はすごく大事。今まで以上に負けたくない気持ちが強くあります」
4月8日、長良川競技場での一戦は、今季最後のホストゲームでもある。地元ファンの前で前回の借りを返して、すっきりと締めくくりたい。
(写真説明)
前節では埼玉パナソニックワイルドナイツと対戦。13試合目の先発だった
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