古川聖人[FL/共同キャプテン]
100%準備は出来ている。
今季、姫野和樹共同キャプテンとともにチームを率いるのが古川聖人共同キャプテンだ。加入4年目。1年目からリーダーグループに名を連ね、昨シーズンも日本代表組が遠征でチームを空けている間、同期の福田健太と共にリーダーを務めた。それだけに今回の就任も「特に驚きはなかったです」と冷静だ。
共同キャプテン体制ではあるが「ヒメさんに頼っていたら、これまでと変わらない。自分が引っ張っていくつもりでやりたい。ヒメさんには、より大きな視点で見てもらえたら」と、自ら先頭に立つ覚悟を決めた。
秋の日本代表欧州遠征に参加。日本代表キャップは増えなかったが「収穫の多い遠征でした」と振り返る。
「テストマッチに向けトップ選手とプレーする中で準備の大切さ、コンディション維持にどんなことをしているか、肌で感じられました」
日々の練習でも、得たものは大きかった。
「失敗を恐れず色々なことを試せた。タックルの入り方や、自分にできるアタック…。他のチームの選手からもいろいろ話を聞けました」
中尾隼太(BL東京)、根塚洸雅(S船橋)、メイン平(BR東京)ら、サイズと関係なくアタック能力を発揮している仲間の考えに耳を傾けた。プレーヤーとしての引き出しを増やした日々だった。
遠征時は、リーダーを任せた福田からチームの様子を聞いていた。
「プレシーズンマッチはチェックしてます。みんな口々に“一体感がある”と言っていますが、それを仲良しチームで終わらせず、試合でどう出していけるかが、キャプテンの役割だと思う」
仲間の語る充実にも浮つくことがないのは、生粋のリーダー気質。キャプテンとして影響を受けたのは、ともにプレーしたキアラン・リード(元NZ代表主将)とマイケル・フーパー(元豪州代表主将)だ。
「世界で成功した二人ですが、同じリーダーシップではない。その二人を見られたことは大きかった」
早くも二人から吸収した経験を発揮する機会がやってきた。
12月9日には、神戸Sとのプレシーズンマッチに先発。実に半年ぶりのゲームだった。
「神戸戦はキャプテンではなく、自分のプレーにフォーカスしていいということで、実戦感覚を取り戻しました。開幕先発と言われたら、百㌫で出られる準備はできました」
初戦の相手・静岡ブルーレヴズはセットプレーにこだわりを持つ。スクラムでお互いの意地がぶつかりあう試合になるはずだ。
「相手どうこうでなく、まず自分たちにフォーカスするだけ」
新しいリーダーが、チームにどんな風を吹き込むのか楽しみだ。
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